慢性的な痛みがあるなら少し通ってみて下さい

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慢性的な痛みは一時的によくなってもまた繰り返します。というのも、慢性的な痛みは必ず姿勢と体の使い方に問題があるのが原因だからです。姿勢と体の使い方を修正するには少し時間が必要です。慢性的な痛みにお悩みの方は、少し通うと考えてご来院ください。

慢性的な痛みは一時的によくなってもまた繰り返します

慢性痛は、痛みの原因となるケガや病気は治っているのに、痛みだけが消えずに続いている状態のことをいいます。その特徴は、身体の動かし始めに痛みが出る。痛みはあるものの動けないほどではない。身体を動かしているうちに痛みは軽減してくるが治るわけではない・・・。

慢性痛には内科的な原因があることも考えられます。もし気になるなら、まず内科を受診することをおすすめします。

それ以外は、ほぼ、筋肉が硬くなっていることが原因です。筋肉の硬さは治療に来てくれれば解消します。しかし、筋肉が硬くなるのは必ず理由があります。それを解消しなければ、また筋肉が硬くなり、痛みに悩まされるを繰り返します。

筋肉がなぜ硬くなるのか、その原因がはっきりするまでしばらく通ってほしいのです。最近、そんなことを考えさせられた症例を2つご紹介します。

よくならない寝違えの痛みは仕事の姿勢が原因だった

「首が痛くて診てもらいたい」と朝一番に連絡がありました。

首が痛いと言っていたので寝違えかと思っていました。患者さんは、50代の男性で美容院のオーナーです。来院され話をうかがうと、突発的になったのではなく以前から痛みの症状は続いていて今日、特に痛みが強くなり首を動かすと痛いと訴えられました。

ベッドに座ってもらい、前後左右に首を動かしてもらい検査してから寝てもらいます。背中を手の平で軽擦すると左側の肩から肩甲骨にかけて筋肉が硬くなっています。

患者さんは、寝違えだと思っているのですが、これは単純な寝違いではありません。職業病的な筋肉疲労ではないかと思いました。

よくよく話を聞いてみると、患者さんは右利きで、右手で櫛を持ちカットする髪を左手の指ではさみ、右手にハサミを持ちかえてカットしています。単純に右手の疲労が大きくなるように思いましたが、筋肉の硬さから右手より左手の負担が大きくなっていることがわかります。

もう少し聞いてみると、髪を持つ左手の、左肘が常に上がった状態になっているそうです。それで疲労がたまり、慢性的に左側の筋肉が硬くなるのです。

患者さんは、寝違えを繰り返すように思っていたようですが、仕事での身体の使い方に原因がありました。

継続的に筋肉をゆるめる必要がある

マッサージを始めると筋肉が硬くなりすぎて皮膚感覚が鈍くなっていました。この状態は感覚鈍麻といいます。指で押しているのですが、麻酔を打たれたようにほとんど何も感じません。

この状態で強くマッサージすると、必ず筋膜・筋繊維が断裂を起こし、いわゆる「もみ返し」が起きてしまいます。ゆっくりと時間をかけて肩上部から肩甲骨周囲に向かってマッサージして筋肉をゆるめます。

筋肉の硬さが原因で首を動かしたときに痛みが出るのは、肩上部から肩甲骨周囲の筋肉が硬くなって引っ張られるからです。

マッサージで上半身の筋肉が柔らかくなり痛みが軽くなりましたが、慢性的な痛みです。1回の施術で痛みが消失することはありません。とりあえず、今日仕事ができるようにマッサージの後にテーピングで筋肉を補強して仕事に向かっていただきました。

慢性的な痛みの原因はわかりましたが、この患者さんの場合は、仕事の姿勢が原因となるので継続的にマッサージで筋肉をゆるめていくことが必要です。時々、マッサージに来てくださいとお伝えしました。

筋肉をゆるめるにはラジオ体操と温かいお風呂に浸かる

患者さんには、筋肉をゆるめるために軽い運動とストレッチの話をしました。しかし、仕事をしていると「疲れてストレッチもできない、運動なんてもってのほか」なんてことになります。この気持ちもわかります。

それで、仕事始めにラジオ体操をすすめました。また、帰宅後はシャワーで済ませるのではなく湯船に浸かって身体を温めて下さいとお伝えしました。これだけで筋肉にたまる疲労は軽減できることでしょう。

この患者さんのように痛みの原因がはっきりわかればよいのですが、わからないまま来院されなくなる患者さんもいらっしゃいます。

慢性腰痛の患者さんは根本原因がわからず

腰痛の患者さんが来院されました。20代の男性です。

腰痛が気になり始めるとリラクゼーション的なマッサージに行って筋肉をゆるめてもらっているそうです。しかし、身体を動かしたときに腰の痛みが消えないのが心配になって、一度しっかりしたところで診てもらいたいとネットで当院のホームページを見て来院していただきました。

腰痛の原因の80%は不明と言われています。しかし、原因は必ずあるのです。西洋医学ではレントゲンで骨しか見ません。痛みがあっても骨に異常がなければ原因不明になってしまうのです。筋肉の硬さが腰痛の原因になっていることはとても多いのです。

お話を聞くと、いわゆるギックリ腰のように急に痛くなったわけでなく、身体の動かし始めに痛みが出るのだそうです。ベッドにうつぶせに寝てもらい背中を軽擦すると、腰部の下のほうではなく胸腰移行部といって、背中と腰の境目あたりの筋肉が板のように硬くなっています。やはり痛みは筋肉の硬さが原因のようです。

マッサージで硬くなっている筋肉をゆるめていきます。本来は質の良い筋肉をしているのですが、疲労がたまり背中がバリバリに硬くなっていました。

質のよい筋肉の持ち主

治療は、筋肉と対話するようにゆっくり筋肉をゆるめていきました。この患者さんは質の良い柔らかい筋肉をしているので、マッサージですぐに筋肉がゆるみました。20代という若さもあるでしょう。痛みから解放され喜んで帰られました。

質の良い筋肉とは、持って生まれた柔らかい筋肉のことをいいます。遺伝で親から譲り受けた宝物で、柔らかい筋肉の持ち主は運動していてもけがをしにくいのです。筋肉の硬い私からするととても羨ましい。筋肉が硬い人はどんなにストレッチをしようが持って生まれた柔らかい筋肉の人にはかないません。

患者さんは一度来院されて以後、来られなくなりました。

しかし、あれだけ筋肉が硬くなっていたので、筋肉をゆるめても何らかの原因でまた硬くなれば痛みが出てくるだろうと思っています。もう少し継続的に通ってくれればよいアドバイスができるのですが。

慢性的な痛みには必ず原因がある

当院に来られる方の慢性的な痛みは、ほぼ筋肉の硬さが原因になっています。筋肉は伸びて縮んで繰り返しますが、縮んだ筋肉が元に戻らなくなったのが筋疲労でありコリです。それは継続的に疲労がたまったということです。

そして、疲労がたまるのには原因があり、それが痛みの本当の原因なのです。それを知って解消することができれば痛みに悩まされることが(ほぼ)なくなります。その原因とは、姿勢と体の使い方です。

姿勢と体の使い方

「姿勢と体の使い方」ことばにすると簡単なのですが、自分の姿勢や体の使い方を意識することは、まず無理なことです。無意識化されているからです。

どんなスポーツにもコーチがいて、選手の動きを見て直してくれます。選手は自分で意識して動きを修正できないからです。

それと同じことは、われわれ一般人にも言えます。姿勢と体の使い方を修正するには、他人の目を借りるしかありません。

一緒に原因を探しましょう

私たちは毎日たくさんの患者さんを診ています。どこかに痛みがある方が圧倒的に多いですから、施術室に入って来た時の姿勢や歩き方をよく(ことばは悪いですが)観察しています。

そして、マッサージをしながら手に伝わって来る筋肉のコリや張りから身体の動かし方を知り、普段の生活習慣などお話をうかがい、痛みの原因を一緒に考えます。この時に患者さんご自身が気づくことが結構あります。また、ストレッチやストレッチポールなどの道具を使いながら改善のお手伝いもしています。

慢性的な痛みを解消するには、姿勢と体の使い方を修正する必要があり、そのためには少し時間がかかります。そう思って少し通ってほしいのです。

慢性的な痛みにお悩みの方、治療院よしぐちまでご相談ください。ご連絡お待ちしています。自由が丘駅南口から徒歩3分、奥沢駅から徒歩5分の整体治療院です。

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