尾てい骨の痛みはほとんどの場合仙腸関節周辺に原因がある

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尾てい骨が痛い時、多くの場合、普段の姿勢の悪さから仙腸関節周囲の筋肉が硬くなっていることが原因です。患者さんは自分で尾てい骨を押すと痛みを感じるようです。マッサージで腰から骨盤、仙腸関節周りの筋肉を緩めていき骨盤調整をするとよくなります。残念ながらストレッチで尾てい骨の痛みは取れません。尻餅をついて尾てい骨を強打した場合は、注意が必要です。整形外科を受診してください。

尾てい骨が痛い

尾てい骨を押すと痛い

当院への問い合わせに、時々、「尾てい骨が痛いのですが、診てもらえますか」と電話が来ます。尾てい骨は正確には尾骨といって脊椎の最下端、仙骨の先にある骨のことです。

よくよく話を聞いてみると、「尾てい骨を押すと痛い」と言われます。特にぶつけたわけでもなく原因がわからないので、少し不安になってお電話をいただくのだと思います。

尾てい骨が痛い原因

尾てい骨が痛む原因は、おもに二つあります。たいていの場合は、仙腸関節周囲の筋肉が硬くなっているからです。もう一つは、尾てい骨を打った場合です。この場合は注意が必要です。整形外科を受診してください。

仙腸関節周囲の筋肉が硬くなっている

尾てい骨が痛いと来院された方の痛む場所は、ほとんどの場合、尾てい骨そのものではありません。骨盤を形成している仙腸関節周囲が痛んでいます。仙腸関節はお尻の下の方にも続いているので、尾てい骨と間違うのも無理はありませんが、少し場所が違います。

尾てい骨自体が痛むことは、尾てい骨を打った場合以外、ほぼありません。

下の画像を見てください。黄色く囲った仙骨の一番下にあるのが尾てい骨(尾骨)です。そして、赤く塗っている部分が仙腸関節です。近いですが場所がちがいます。

痛みは、赤、黄色で囲った部分で感じるので、仙骨のすぐ下にある尾てい骨が痛いと間違う場合が多いのです。この症状の場合、ギックリ腰のようにある日突然、立ち上がれないほど痛むということはありません。

仙腸関節

仙腸関節周辺が痛むのは姿勢の悪さが原因

仙腸関節周辺が痛むのは、無意識にとっている姿勢の悪さが原因で骨盤が歪むからです。

例えば、デスクワークで長時間座って姿勢が崩れて、足を組んでしまう。仕事場の環境が悪く、パソコンのモニターの位置が自分の正面ではなかったり、パソコンは正面でも机の下で足がまっすぐに向いていなかったりするなど。

また、自宅でくつろいでいるときに、ソファーで足を投げ出して背中とソファーの背中の間に三角形の空間が出来ているなんてことありませんか。思い当たる方が多いのではないでしょうか?

そのような生活習慣が筋肉、骨格の歪みを生んでしまい、骨盤を形成している仙腸関節の痛みにつながっていきます。

尻餅をついて尾てい骨を強く打った場合はご注意を

尾てい骨が痛くなるもう一つの原因は、尾てい骨を打った場合です。この場合は注意が必要です。整形外科を受診してください。

足を滑らして尻餅をつき、お尻を打ちつける方がいらっしゃいます。

尾てい骨に下から強い衝撃が加わると、大変危険なことがあります。背骨の中を脳脊髄神経が通っています。強く尾てい骨を打つと背骨を介して脳に衝撃が伝わり、後々障害(体調不良、ノイローゼ、鬱等)を引き起こす可能性があります。

例えば強く尻餅をついたとき、箱の中に入っている柔らかいお豆腐を脳と思ってください。その箱を手に持って上下に強く振ると、箱の中のお豆腐は崩れてしまいます。これと同じ原理で背骨を介して脳に強い振動が伝わります。脳は全身の司令塔です、この強い振動が原因でどのような症状が後々出てくるかは分かりませんが可能性があります。尾てい骨を強打した時は注意が必要だと思います。

まず整形外科を受診して先生の指示に従ってください。

しりもち

尾てい骨の痛みはストレッチではとれない

尾てい骨の痛みは、尻餅をついたのでなければ、上で書いたようにほとんど仙腸関節周囲の筋肉が硬くなっているのが原因です。筋肉の硬さを取るにはストレッチが有効なのですが、仙腸関節周囲の筋肉を伸ばす効果的なストレッチは、多分、ないと思います。

また、尾てい骨が痛いと感じるまで筋肉が硬くなると、ご自分ではほぐせません。

こればかりは、私たちのような筋肉をゆるめる仕事をしている者の助けを借りると考えていただいた方が、早く痛みから解放されます。

当院の治療

姿勢の悪さが原因の場合は、骨盤の周辺の筋肉をよくほぐします。また、尻餅をついた方は、身体に衝撃を受けて身体のあちこちの筋肉が硬くなっているので、それらをほぐして早く回復するようにつとめます。

姿勢の悪さが原因の場合

姿勢の悪さが原因の場合、ほぼ間違いなく、仙腸関節周辺の筋肉が硬くなっています。尾てい骨が痛いと感じている方の身体は、仙腸関節周辺だけの筋肉が硬くなっていることはまずありません。まず、全身の硬くなった筋肉をマッサージでほぐして、さらに骨盤、仙腸関節周りの筋肉を緩めていき身体のバランスを整えます。

骨盤の歪みが出ていた場合は、骨盤の下にブロックを入れて患者さん自身の体重を利用して痛みのない骨盤調整をします。こうすると回復が早くなります。

尻餅をついたあと

また、尻餅をついて、整形外科を受診し、(幸いにも)骨折など骨に異常がないと診断された場合。よくなるまでに意外と時間がかかります。

打撲した場所とその周囲の筋肉は、衝撃を受けた時に自己防衛のため硬くなっているからです。残念ながら、一度硬くなった筋肉は日にちが経っても完全に柔らかくなることはむずかしいです。

打撲した場所がよくなっても、何かいまいちすっきりしない、身体を動かしたときに強い痛みではないが、痛みがある。こんな感じで違和感が残ってしまいます。そして無意識に少しでも痛くないような姿勢をとることで、筋肉を緊張させて骨を引っ張り余計身体のバランスを崩してしまうことがあります。

当院では硬くなった筋肉をマッサージで緩めます。衝撃を受けた身体は打った部分の周辺だけ硬くなっているわけではありません。全身に及びます。よくほぐして筋肉を緩めると精神的にもリラックスし、回復が早くなります。

当院での症例

患者さんの中に尻餅をついてお尻を打った方がいました。

80歳代 Mさん 女性

旅行先のハワイでゴルフを楽しんでいたMさん。プレー中にスリップして尻餅をつきました。幸いにも真下にお尻が落ちたのではなく少し横向きでお尻を打ちつけました。痛みは強く不安になってハワイから電話をかけてきました。とりあえず、状況を聞いて骨折の心配はありませんでしたが、「帰国したら直ぐに整形外科を受診するように」とお話をして応急処置でアイシングをしてもらい、予定を繰り上げ帰国し来院していただきました。

整形外科での診断は尾てい骨に異常なしとのこと、胸をなで下ろしました。ですが身体に強い衝撃がありましたので、身体中の筋肉がこわばっていて患部より遠いところからマッサージで筋肉を緩めていき、3回~4回目の治療で骨盤調整が出来るようになりました。

お尻のお肉が薄くなってクッション効果が少ない場所でしたので、骨にダイレクトに衝撃があり痛みのとれるまでに長い時間を要しましたが、皆さん自然治癒力をお持ちです。時間はかかりますが、その後の適切な治療をしていけば必ず良くなります。治療院よしぐちではお手伝いをさせていただきます。今回の症例は、スリップしてお尻を打ち付けたお話でした。

尾てい骨周りの痛みがある方は、治療院よしぐちまでご相談ください。自由が丘駅南口から徒歩3分、奥沢駅から徒歩5分の整体治療院です。ご連絡お待ちしています。

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