昔、腰を痛めたことが今の腰痛の原因になることはあまりない

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若い頃、腰を痛めたことが原因で腰痛持ちになったという話をよく聞きますが、多くの場合、それは現在の腰痛とは関係がありません。今の間違った身体の使い方と、ひょっとすると腰痛対策のためにしている筋トレに原因があるかもしれません。

腰が痛いのは、昔、痛めたから?

初診で来られて問診の時に、「若い頃にスポーツをしていてその時に腰を痛め、以来腰痛持ちになり、年をとって疲れると腰痛が出てくるんです」という方がいらっしゃいます。

また、腰痛で来られる方の中には、「以前、ヘルニアと診断されたので、私腰が悪いです」とお話をされる方がいらっしゃいます。

それぞれ、いつ頃のお話かとお聞きすると10年以上(もっと長い方も)前のことでした。

このように思っていらっしゃる方は意外と多いです。

昔のケガはほとんど関係ありません

実際にスポーツ外傷で大きなけがを負われ、腰に後遺症が残ってしまった方もいらっしゃいます。

しかし、そのようなケース以外、昔に診断された腰のトラブルが原因で腰痛が出るとは思えません。人は「なおる」からです。現在の痛みに対して勘違いされている方が多いです。では、疲れると出てくる今の腰痛の原因は何でしょう?

腰に負担がかかる身体の使い方

その原因は、腰に負担がかかる身体の使い方をずっと続けているからです。

腰を痛めても、時間の経過とともにその人なりに「なおり」ます。そして腰のことが気にならなくなり、痛みを忘れ、また普段通りの生活に戻ります。

ここからが問題です。人の動きにはかならず「癖(くせ)」があります。たいてい同じ動きをします。

たとえば、こんな質問について考えてみてください。

  • 階段を上るときはどちらの足から上りますか?
  • 走る時は最初どちらの足で蹴りますか?
  • ショルダーバッグをかけるのは右肩ですか左肩ですか?
  • 買い物に行って袋を下げるのは右手ですか左手ですか?

どうでしょう?左右どちらかいつも同じ方を使っているのではないですか。

無意識の動きは習慣になります。もちろん、毎回動作をする度に考えていると大変なことになるので、身体はオートマチックに動くようにできているのです。

しかし、習慣化された動きは、日々少しずつ身体に負担をかけ続けることになります。

つまり、昔、腰を痛めた人は、腰に負担がかかる動き方をしていたのです。そして、腰の痛みが治った後も身体の動き方がそれまでとあまり変わらないので、また、腰に負担をかけ続けているのです。

これが、「腰が痛いのは、昔、腰を痛めたから?」の原因です。

本来、腰を使う動きをするときは、身体を安定させるお腹の中の筋肉と、身体を動かすときに使う外側の筋肉のバランスを取って動かしています

腰が痛くなる方は、その使い方がうまく出来ていません。さらに、加齢によって外側の筋肉の力が低下し、体幹の安定に欠かせない「天然のコルセット」と呼ばれているお腹の中の筋肉の使い方を忘れてしまっています。

身体の外側の筋肉ばかり使っていると、筋肉の収縮性がなくなり硬くなります。そして、凝り固まった筋肉が姿勢を変えるときに伸ばされて腰の痛みになります。

腰痛対策に間違った筋トレをしていませんか?

テレビの健康番組などで「腰痛予防に腹筋、背筋を強化しましょう」と言われています。確かに腹筋、背筋を鍛えていくことは大切です。でも皆さん間違った筋トレや、腰痛体操をして筋肉を硬くさせてしまい、痛みを発症させてしまうケースもあります。

腰痛持ちを自覚するご本人は、少しでも痛みを軽減したい、予防したい一心で一生懸命筋トレに励みますが、それがかえって痛みを呼んでしまう。筋トレをするときの動きが間違っていると骨盤を歪ませることがあります。

また、ストレッチをしているのに、痛くなってしまったと訴える患者さんもいます。お話を伺うと、ストレッチと思い実行していたのですが、その動作をしていただくと実は筋トレになっていました。筋肉をやわらかくするストレッチをしているつもりが、かえって筋肉を硬くしてしまい痛みを呼んでいたケースです。

これでは本末転倒ですね。

当院での症例

当院の症例で、腰痛対策の毎朝の筋トレがマイナスになってしまった例を二つご紹介します。

Oさん(40代 男性)

腰痛で来院されました。運動歴を伺うと、スカッシュと合気道を毎週されています。

問診、触診をしてみると骨盤の歪みが原因で出る特定の場所に痛みがあります。マッサージで筋肉を緩め最後に骨盤調整で終了しました。

施術後の経過を見させていただくので、1週間後に来院してもらいました。痛みが取れていません、原因は間違いなく骨盤の歪みです。再度、マッサージと骨盤調整です。

また、1週間後来院され痛みが消失していません。なぜ???

通常、骨盤の歪みからの痛みは、骨盤調整をすると2~3日で消失します。再度施術中に話を伺うと、毎朝腰痛予防に筋トレをしていることが判明しました。

その筋トレも骨盤を歪ませる筋トレで、治療の翌日もしているとのことで、痛みが取れない原因がここにありました。当院で骨盤調整をして、翌日ご自分で筋トレをして歪ませていました。これでは、治るはずがありません。

現在の痛みが治るまで、筋トレを中止にしてもらいましたら、直ぐに痛みは消失して腰痛は治りました。

Yさん(80代 女性)

20年前よりスポーツジムに通い、現在も週2回エアロビクス、ヨガ等のメニューをこなしているバイタリティ溢れる方です。

しかし、残念ながら座骨神経痛を発症してしまいました。

1年前までは筋力があったので痛みは出なかったのですが、長年のトレーニング量に比べて運動後のストレッチが不足していました。痛みの原因は筋力の低下と硬さによるものです。

股関節回りの柔軟性がないので、立位で、身体の前で足を左右に動かし、そして、身体の横で身体にそって足を前後に振り子のように動かしてもらうようにアドバイスをしました。

次の来院時に、診ると効果が出ていませんでした。なぜ???

話を聞くと、ヨガで以前この動きをやっていたそうで、横向きで寝ながら、足をあげて回していました。想像していただくとわかるのですが、横向きで寝て片足を上げるのはかなりきつい運動です。そのうえで回すとなると、これではきつい筋トレです。立ってやるのと寝てやるのでは大違いです。

ほんの少しの勘違いが痛みを呼んでしまう例です。

Oさん、Yさんのように、よかれと思って筋トレをしていることが腰痛の原因になっている場合が多々あります。

腰痛体操をしている方はご来院時にご相談ください

もし、この記事を読んで下さって当院に来られる方は、是非、最初にご自分でしている腰痛体操のことをお話し下さい。動作を少し見せていただければ腰に無理がないかすぐにわかります。

また、もちろん、当院でも腰痛対策のストレッチをお教えしています。

腰痛対策は、不定期ながらでも結構です、しっかりと身体のケアをして筋疲労を取り除いていくことが大切です。

腰痛予防のための体操、ストレッチでお悩みの方治療院よしぐちまでご相談、連絡をください。お電話をお待ちしています。

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