慢性腰痛が2年近く治らない例もありました
慢性腰痛の方は一体どのくらいの期間で治るのだろう?ということがお知りになりたいことでしょう。当院では2年近く治らない例もありました。しかし、ご本人がインナーマッスルである骨盤底筋群の感覚をつかむと、姿勢や普段の体の使い方が変わり、すぐに痛みが軽減されました。慢性腰痛の方に是非読んでほしいお話です。
慢性腰痛のため2年近く通われていた方がここ数ヵ月でようやく改善されました
当院には腰痛治療で来院される方がとても多く、今までも腰痛についてたくさん記事を書いてきました。腰痛の患者さんの中には、なかなか治らない慢性腰痛の方がいらっしゃいます。
慢性腰痛の方にとって、一体どのくらいの期間で治るのだろう?ということが一番お知りになりたいところでしょう。もちろん、治療を開始してすぐに治る方もいらっしゃいます。しかし、今回ご紹介する方は、2年近く通われて、ようやくと言うか「やっと改善できた」そんな患者さんです。
体幹で体を支えられるようになると腰痛は改善されます
この方をご紹介しようと思ったのは、慢性腰痛の方に是非知っていただきたいことがあるからです。特に慢性腰痛がなかなか治らないという方に読んでいただきたいです。
この患者さんの腰痛が改善されたのは、自分の体の感覚に目覚めてくれたからです。その感覚とはインナーマッスル(体幹)で体を支えることでした。その結果、立つ姿勢、座る姿勢に変化がでました。
インナーマッスル(体幹)を使うことでアウターマッスル(外側の筋肉)の負担がなくなると、すぐに腰痛が改善され始めます。このことを是非知っていただきたい。
実はこれ、全ての腰痛の方に当てはまることです。
ある日慢性腰痛の患者さんが来られた
ある日、50代の女性が来院されました。お母さんの紹介で来られました。お母さんは健康管理の一環として長年当院に通われています。
お悩みの症状は腰痛でした。朝起きて顔を洗うときに前かがみになりますが、痛くて両肘を洗面台につけなければ腰を曲げられないほどだそうです。動いているうちに少し楽になるものの、これが毎朝続きます。
治療を開始した
立っている姿勢を見ると、明らかに骨盤が後傾しています。
身体を診せていただくと、腰部右側の奥に硬くしこった筋肉が手のひら、指に触れてきます。
筋肉には、外側の筋肉(アウターマッスル)と中側の筋肉(インナーマッスル)があります。アウターマッスルは身体を動かす。インナーマッスルは身体を支える役割があります。
これらの役割分担がきちんとできていないと、外側のアウターマッスルばかり使って負担がかかるようになります。すると筋肉が硬くなり、痛みが出てきます。
いつも来院される患者さんにはお話しているのですが、腰痛だけではなく痛みの9割は筋肉が硬くなっていることが原因で起きます。
今回の方も例外ではなく、筋肉の硬さからの痛みと判断して、まずは筋肉をゆるめるためにマッサージしていきました。
以前、同じように腰の奥深くで硬くなった筋肉が腰痛の原因だった患者さんがいました。この方は筋肉が柔らかくなると痛みがなくなったので、同じように治るだろうと確信し、週1回、定期的に通ってもらいました。
毎回、腰に関連する大殿筋、中殿筋、小殿筋、大腿筋膜張筋、深部にある梨状筋等の外旋筋、腰につながる頚背部をマッサージでアプローチします。しかし、一度硬くなった筋肉は簡単にはゆるんでくれません。治療が終わったときは一時的に筋肉がゆるむのですが、またすぐに硬くなることの繰り返しです。
2年近い時間が経過していた
気がつけば2年近い時間が経過していました。週1回マッサージに通って来られて、疲労が取れ、肩こりもなくなり、以前悩まされていた頭痛の出る回数も激減して、肩・首のマッサージはリラックスできて大変気持ちがよいと喜んでいただいています。
お母さんが昔からの患者さんなので、当院を信用していただいているのでしょう。
しかし、腰痛に関しては、治療を受けてもしばらくすると症状が戻ることの繰り返しで一進一退です。この方は腰の痛みに慣れてしまって、痛みのあるのが普通になってしまっています。ご自分でなんとか痛みを解消しようと、整形外科に行ったり鍼灸治療などほかの治療を試したりはしていません。
何か、よい方法はないかとスタッフとも話し合いを続けました。
患者さんには、リュックを背負っている姿を見て骨盤後傾を指摘したことがあります。骨盤底筋群の活性化をすることがどんなに大切かなどをお話させてもらったのですが、ご本人がピンと来ていない様子でした。
骨盤底筋群については、以前記事を書いています。骨盤底筋のトレーニングで尿漏れ防止をを読んでみて下さい。
インナーマッスルの感覚に気づき痛みは消失
その後、骨盤底筋を鍛える指導を治療コマ1枠取ってもらい、受けてもらいました。
その時に、患者さん自身がインナーマッスルの感覚に初めて気づき、立っている時、座っている時に「あっ、ここに力を入れればよいのか」と実感してもらえるようになりました。まるで、霧の中でボヤっとしか見えていなかった景色が晴れて視界がハッキリと見えてきたかのようでした。それからは筋肉の力の入れ方が変わりました。
すると、日常生活の中で筋肉の役割分担ができるようになり、身体を動かし重たい荷物を持ち上げるときにも、インナーマッスルを意識して持ち上げるようになりました。また、座っているときもインナーマッスルで身体を支えているので、身体の軸がしっかりして骨盤後傾にならず背筋は伸び身体の外側の筋肉に負担がかからなくなりました。
すると、あれほど硬くシコリができていた腰の右側が柔らかくなってきたのです。
筋肉が柔らかくなれば痛みがほとんどなくなり、洗顔時に両肘をつかなければできなかったことも今では楽々、洗顔できるようになりました。今では月1回のケアに変わりました。
患者さんご自身の後日談ですが「初めに骨盤底筋群の話を聞いた時には、ボヤっとしか理解できずにいた。しかし、指導を受けた時に感覚的なものがつかめた」とお話してくれました。
今回のケースは、ご本人がインナーマッスルの大切さを実感・実践していただき腰痛改善されたお話です。
腰痛でお悩みの皆さんも、しっかりと筋肉の役割分担ができるようになれば長年苦しんできた腰痛ともお別れできます。
慢性腰痛の方どうぞ、治療院よしぐちまでご相談ください。ご連絡お待ちしています。
自由が丘駅南口徒歩3分、奥沢駅徒歩5分の整体治療院です。