夜中になると決まって肩がひどく痛むことが1年以上続いている

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午前2時になると決まって肩がひどく痛む夜間痛が長く続く患者さんが来られました。夜中になると痛くなるという記憶が、身体に痛みを引き起こしているのかもしれません。治療には時間がかかり、間隔を詰めて来ていただく必要があります。患者さんの筋肉から柔らかい張りを感じられるようなるまでマッサージを受けていただければよくなりますよ。

脊柱管狭窄症の症状で来院されたが問題は肩にあった

ある日、「脊柱管狭窄症で足が痛いです」とブログを見てSOSの連絡がありました。40代の女性でした。

来院していただき、話を聞きますと「歩いていて足の痛みで歩けなくなり、途中休まなければ歩けない。このまま歩けなくなるのではないか」と不安がどんどん大きくなっていると言われます。

幸い治療を始めると、マッサージがメインの治療を2回受けていただいただいたところで歩いていても痛みは出なくなり、安心してもらえました。この方の痛みの原因は筋肉の奥深くにある硬さにありました。

腰部脊柱管狭窄症について過去に記事をいくつか書いていますが、詳しくはまず、腰部脊柱管狭窄症の治療はできる場合とできない場合がありますという記事をお読み下さい。

この患者さんの場合、原因が筋肉の硬さによるものだったので、歩いた後、夜寝る前によくストレッチをして、使った筋肉を伸ばしてくださいとお願いしました。

足の痛みは、解決に向かっています。ところが、足の痛みより深刻な痛みが、肩にありました。

午前2時頃に肩がひどく痛くなる夜間痛

1回目の治療時に肩の痛みも訴えていました。右の肩が痛く、夜寝ていると決まって午前2時頃に痛みが出る夜間痛です。

昼の時間帯にも動かしたときに痛みはあるのですが、我慢できる程度の痛みです。しかし、夜は痛みが強く、毎晩睡眠が途切れてよく眠れない状態が続いています。

整形外科を受診して1年以上リハビリに通っていますが、一向に回復の様子もみられないとの事です。無理もない話です、保険診療では点数の制限もあって1回のリハビリでは20分が限度で、対象は痛みの部位のみになりがちです。

仕事は翻訳をされていますが、とても忙しいそうです。当然、パソコンに向かっての仕事です。パソコンに向かう姿勢も、首、肩、背中の筋緊張を増長させていると思います。

身体はつながっているので、最初は肩が痛いのですが、少しずつ首、背中の筋肉へと痛みが広がって行きます。

1年以上ひどい痛みを毎日のように経験すると、身体が記憶して痛みに恐怖心のようなものが生じ、痛みを余計に感じやすくなるのかもしれません。一つ思い出すことがあります。

痛みが長期化すると痛みに敏感になり痛みの範囲が広がるように思います

これは私の修行時代の話ですが、マッサージを始める前にさすっただけで激痛に耐えられず帰られた方がいらっしゃいました。

この方は、腰椎ヘルニアで下肢の痛みと痺れがひどく、ガマンの限界となって来院されました。

マッサージで身体をゆるめようと、背中の上部を軽擦(軽くさする)しただけで足の激痛を訴え、残念ながら身体を触ることも出来ずにお帰りいただくしかなかったです。

後でわかったことでしたが、すぐに入院してヘルニアの手術を受けられたそうです。

ひどい痛みを長く経験していると、また痛みを感じるのではないかという予感に恐れを抱くようになります。そうすると痛みに過敏になるとともに、痛みを感じる範囲が広がるのかもしれないと思いました。

慢性疼痛

少し調べてみると、この患者さんは慢性疼痛という症状が当てはまりそうです。慢性疼痛とは、数カ月間から数年間にわたって持続したり再発を繰り返したりする痛みのことです。

慢性疼痛がある人は、痛みが再発することを知っているため、痛みを予期することで恐怖や不安が生じることがあります。恐怖や不安があると、痛みに対する神経細胞の感受性を低下させる物質の生産が減少することがあります。原因が解消した後も痛みが続いたり、痛みが予想以上に強く感じられたりすることがあるのは、痛みに対する感受性がこのように変化することも理由の1つです。

筋肉は柔らかいが反発してくる感じが足りない

ひどい痛みがある時、筋肉は緊張し硬くなっていることが多いのですが、逆に、押しても反発力を感じないほど柔らかい場合もあります。

いつも治療を始める前に、背骨を両側から支えている脊柱起立筋を軽く手のひらで押しながら今日の身体の調子を筋肉に聞きます。このときに、調子が大体わかります。

筋肉が硬い方はゴツゴツした感じが伝わってきます。ゴツゴツした感じがあるほど筋肉は緩みやすいものなのですが、この患者さんは筋肉が緊張して硬くなっているわけではありませんでした。

長く続いている痛みの場合、一般に筋肉の緊張が強く、今までの経験から週1回のマッサージでは追いつきません。このような身体の状態では最低でも週2回~3回は必要になります。

身体が疲れ切ってしまっていて筋肉が柔らかくなっているのではないか

ところが、ひどい痛みに悩まされているこの患者さんの筋肉は柔らかいのです。しかし、治療している私の手に反発してくるような手応えをあまり感じない柔らかさです。疲れ切って柔らかくなっている状態のように感じます。

指で押せば押すほど、指が身体にどこまでも吸い込まれるような感覚です。患者さんは毎日肩の痛みで眠れないので、エネルギーが落ちているようにも感じます。

このような場合も、回数を増やし時間をかけて治療をすると、やがて指が吸い込まれるような感覚は消えて、(感覚的な話でわかりにくいと思いますが)奥の方で指が行き当たるようになります。その感覚が出て来ると身体が回復し始めた証拠です。

早くそうなるように、患者さんの夜間痛が取れ、痛みと痛みの予感で疲れ切っている身体が一日も早く回復してくれる事を願いながら治療をすすめています。

痛みを抱えた方にストレッチを指導しています

当院では、痛みを感じている患者さんが一日も早く良くなっていただくために、症状に合わせたストレッチも指導しています。

当院に来られる患者さんには、もともとストレッチをしている方は多いです。しかし、間違ったストレッチをしている方が多いです。

ストレッチは筋肉の柔軟性を高めるためにするので、柔軟性がよくなっていないと意味がありません。また、たまに気が向いた時にやる程度では、なかなか効果が上がりません。

ストレッチ中の呼吸の方法や、正確に筋肉を伸ばすことができるようにお教えしています。治療とあわせてご相談下さい。

痛みでお困りの方、治療院よしぐちまでご相談ください。ご連絡お待ちしています。

自由が丘駅南口徒歩3分、奥沢駅徒歩5分の整体治療院です。

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