高齢者は筋肉が落ちてしまうので筋トレが必要です

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もうすぐ75歳になる山岳ガイドの先生が来院され、筋肉の量が減っているのに気がつきました。ロッククライミングも教えている方なので、同世代の方に比べてはるかに筋肉を使っています。しかし、加齢によってわりとまとまった量の筋肉が落ちることがわかりました。特別運動をしない一般の方も筋肉が落ちていきます。たとえば、足の太ももの筋肉が落ちると、片足で立つことが難しくなり、バランスを崩して転倒しやすくなります。筋トレをして筋肉を維持する必要があると思いました。

あれっ、ずいぶん筋肉が落ちている

以前書いた記事で紹介をしたクライミングの先生が、先日、月一度のメンテナンスに来院されました。クライミングで鍛えられた筋肉の持ち主で、若い頃、仲間内では「ゴリラ」の愛称で呼ばれていたようです。今でも岩を登っていく姿は、けっして年齢を感じさせない柔らかくきれいな動きで、確かなクライミング技術を感じさせます。

私も4年以上外岩(クライミングジムでなく実際の岩です)でクライミングを習い、北穂高岳から槍ヶ岳までの3泊4日の縦走をガイドしていただきました。

登山初日、上高地から4時間歩き横尾山荘で一泊しました。この日、先生の70才の誕生日を山小屋で迎え、お祝いをさせていただいたことを思い出します。

*このような所で練習します。高さ50メートル、人の大きさを見てください。右端がゴリラ先生 左端の赤いシャツが私です

先生はもうすぐ75歳になるところです

槍ヶ岳を登ってから4年が過ぎ、先生も75才を迎えようとしています。月1回のメンテナンスです。定期的に身体を診させていただいていますので、手から伝わってくる身体の変化はよくわかります。

この日も、背骨を中心に両方の手の平を背中においたとき「あれっ、ずいぶん身体の筋肉が落ちてしまっているな。少し前までは、筋肉はしっかりついていたのに」と思うくらいに背中が細くなっていました。

記憶が正しければ2~3ヶ月前まではまだしっかり筋肉がついていたように思います。

クライミングは続けているのに

先生は、今もクライミングは続けています。流石にコロナ禍になり回数は減りましたがクライミングの練習は「登っていないと、登り方を忘れてしまうからね」と練習は欠かさないそうです。

筋肉が落ちてしまったのは加齢のためだと思います。

皆さん、クライミングは腕、手の力で岩の壁を登っていると思っていませんか?

華麗にホールドからホールドに飛び移ったりするオリンピック競技にもなったボルタリングは、腕の力をかなり必要とします。しかし、我々が練習している外岩の壁では腕の力はそれほど使わず、足のムービングという動きで登っていきます。もっとも、上半身の力を全く使わないというわけではありませんが。

先生は、同年代の方と比べてはるかに筋肉を使っています。そんな人でも加齢によって筋肉が短期間に落ちてしまうのを知ると、今までの考えを変えなければいけないと思いました。

70才前のゴリラ先生

筋肉が落ちた部分が硬くなっていたのでほぐす

先生は、疲労を訴えていたので、「一番辛い所はどこですか?」と聞くと、「腰を中心に背中まで」と答えが返ってきました。

触らせていただくと、背中全体の筋肉が落ちていて背中と腰の境目の場所が特に硬くなっていました。過去に背骨も椎体骨折をしています。何処の場所でも骨折を起こしますと、年齢に関係なく骨は変形し、その周囲の筋肉は当然硬くなります。

例外なく骨折が治ってしまうと皆さん、筋肉には目がいかず治療を終えてしまいます。その後のケア(筋肉を弛める事)が本当に大事だと思っているのですが。

背骨を支えている脊柱起立筋手を手のひらで押していくと、胸椎と腰椎の境目より少し下のところの筋肉が特に硬くなっていました。

先生に、「ずいぶんとお疲れで背中全体、特に腰部は硬いです」とお伝えすると先生は「もう、いい年になりました。この年でクライミングをやっていること自体無理していますよ」笑って答えてくれました。それでもクライミングが好きで、身体を動かすことの大切さを知っていらっしゃいます。

腰の筋肉をマッサージで弛めていきますと筋肉の質はよいので、マッサージとストレッチの刺激でどんどん弛んできてくれます。全身の施術が終わる頃には、腰の辛い場所も楽になって帰って頂きました。

高齢になると筋肉が落ちると自覚する

ガイドの先生のように普段から身体を動かしていただいている方でも、年を重ねて高齢になってきますと筋肉量が落ちてきます。運動をしている方でも筋肉が落ちるのですから、身体を動かす習慣のない方はなおのこと、筋肉が落ちるのがとても早くなります。

たとえば、足の太ももの筋肉は身体の中で一番大きい筋肉です。その筋肉が落ちてくると、片足で立つことが難しくなり、バランスを崩して転倒しやすくなります。この状態は、ロコモティブシンドロームと呼ばれます。

ロコモティブシンドロームとは、運動器の障害のために移動機能の低下を来した状態と説明されています。

人間が立つ、歩く、作業するといった、広い意味での運動のために必要な身体の仕組み全体を運動器といい、運動器は骨、筋肉、関節、神経などで成り立ち、これらの障害によって移動機能(立ったり歩いたりする)身体の能力が低下した状態を言います。

*日本整形学会公式ロコモティブシンドローム予防啓発公式サイトより

筋肉を落とさないようにしなければいけません。

筋トレが必要です

私は今まで高齢になったら、筋肉が硬く縮んでくるのでストレッチが大切と考え、恥ずかしながら筋トレにそれほど重きを置いていませんでした。患者さんにも、筋トレよりストレッチをよくやってくださいと、ストレッチの方法を施術の後に指導をしていました。

しかし、ガイドの先生の身体の変化から、それでは足りないことに気がつきました。

以前からストレッチや運動をしている方は、言われなくても実践しているのです。

当院に来られる患者さん達は高齢化が進み、皆さん、筋肉量が目立って落ちてきました。ご自宅で出来る、簡単なスクワットやゴムチューブなどを使って筋トレの方法をご指導できます。いろいろご相談下さい。

しかし、いきなり筋トレをやってくださいと言われても、運動習慣のない方は難しいと思います。筋トレを始めようと思った女性の方でしたら、ご自宅の近くに30分で全身運動をするようなジムがあると思います。そんなジムにしばらく通って運動習慣をつけるのもよいと思います。

筋トレで下半身の筋肉がしっかりついた

筋トレは大切だなと改めて思うようになってから、グッドタイミングで、ご自分で筋トレをして下半身に筋肉がついた方が来られました。

定期的に来院されている60代後半の女性がいます。身体の線は細い方ですが、ご自宅の近所にあるジムに行かれるようになり、30分と短い時間ですが全身運動して、しっかりと下半身の筋肉がつきました。

ある程度の年齢になっても筋肉がつくのだなと思いました。身体を診させていただき、改めて筋トレが大切であると患者さんの身体から教えていただきました。

やはり身体は裏切りません。運動をすれば結果を出してくれます。

もう年だからと、諦めないでください。治療院よしぐちでは、皆様の健康のお手伝いをさせていただきます。どうかご相談下さい。お待ちしています。

自由が丘駅南口徒歩3分 奥沢駅徒歩5分の整体治療院です。

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