PNFストレッチが鼠径部の痛みに効果的だった一例

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PNFストレッチ、他者の力を借りて行うストレッチ方法で四肢(肩から腕、太ももから足首)の痛みに大変有効です。鼠径部の痛みがひどかった人に効果がありました。しかし、他者が抵抗を加えるので、痛みがひどい時や、高齢者には向きません。痛みが軽くなった時期に行うと痛みが激減してくれるようになります。

PNFストレッチの手技を取り入れています

当院ではPNFストレッチの手技を取り入れています

PNFストレッチ、他者の力を借りて行うストレッチ方法で四肢(肩から腕、太ももから足首)の痛みに大変有効で、鼠径部の痛みがひどかった人に効果がありました。

ところで、鼠径部と股関節、場所を勘違いされている方が多いです。股関節が痛いと来院される方のほとんどは鼠径部が痛んでいますを読んでみてください。

今回はPNFストレッチの手技を取り入れ、患者さんの痛みが緩和したお話をご紹介します。

効果的だった症例をご紹介します

Aさんは、40代の女性です。

右側の腰から右側鼠径部の強い痛みで来院されました。身体を触らせていただくと腰部、特に腰椎の5番目の場所、腰のくびれから少し下で腰の骨で一番下、右側の奥深いところに凝り固まった筋肉が指先に触れてきます。

そこの場所を指で押しますと、とても痛がっていました。背中にかけてもコリが強い状態でした。

お仕事の様子をうかがうと、日によって座りっぱなしだったり、立ち仕事で動き続けたりするそうです。筋肉に疲労がたまるだろうと思いました。

長時間のフライト後腰痛になりさらに鼠径部の痛みも出てきた

今回、Aさんは18才の娘さんがドイツに音楽留学をするための準備でドイツに行っていました。

現在、飛行機がロシアの上空を飛べないため、迂回して、ドイツまでの片道のフライト時間が乗り換えも含めて23時間もかかったそうです。

日頃の疲れが溜まっていたところに、狭い座席に座っていたために身体中の筋肉が強ばって腰痛になりました。帰国時はまだ腰痛だけの症状でしたが、日を増すごとに鼠径部の痛みも出てきたそうです。

あまりの痛みで辛そうな姿に、娘さんが「ここにいったらどうか」と当院をネットで見つけて下さり、来院されたのが4月3日。

Aさんの話では、また5月の終わりから6月の初旬に娘さんと一緒にドイツに行くようになるとのことでしたが、今の身体の状態で長いフライトには耐えられないと想像が出来るくらいの痛みがあり、何より、筋肉が凝り固まっています。

治療期間が6月の初めまでと限られている

遅くても6月の初めまでに、今ある痛みを取り除いてあげたい。

治療は5月一杯までと治療期間が限られます。治療を始めましたが、疲れが溜まり痛みが出た身体は簡単にほぐれてくれません。

このまま、1週間に1回の マッサージ治療では、硬くなっている筋肉が緩んでくれないのは、今までの臨床例からも明らかです。現状の身体の状態をお話しして、週に3~4回来ていただくように納得していただきました。

しかし、回数を増やしてマッサージをしていても、筋肉はなかなかゆるんでくれません。特に鼠径部の痛みは強烈で仕事中、不意に身体の向きを変えただけで激痛になると言っていました。

この鼠径部の痛みの原因は、大腰筋が(お腹の中の筋肉)硬くなっていているのです。ご自宅でのストレッチ指導をしましたが、痛みで思うように出来ません。

2ヶ月目に入り、引き続きマッサージ治療をしています。徐々に痛みは減少傾向になってきていますが、まだ強い痛みが歩いて急な方向転換をする動作で出ます。

PNFストレッチ開始

3ヶ月目に入り、やっと痛みは減ってきました。しかし、思うように痛みは消えてくれません。ドイツ行きの期日が迫っています。スタッフとも治療法を探り、ここまで痛みが取れてきたのでPNFストレッチの効果がでるのではないかとの結論に達し、全身のマッサージの後にPNFストレッチの手技を施しました。

結果、痛みが激減してくれるようになり、効果が出ました。一度、効果が現れ始めると、痛みが取れるのが早く3ヵ月でなんとかドイツに安心して送り出せるまでに回復してくれました。しかし、残念ながら諸事情があり、Aさんは娘さんのドイツ行きには同行出来なくなってしまいました。

約束の期日までに完全に痛みを取りきることは出来ませんでしたが、日常生活に支障の出ないまでに回復してくれました。現在も、1週間から10日に一度来院していただいています。もうまもなく、完治する日は近いと思っています。

このPNFストレッチという手技、痛みがひどかった最初はとても使えないものです。

PNFストレッチとは

PNFストレッチのPNFは、Proprioceptive Neuromuscular Facilitationの略で、固有受容性神経筋促通法と訳されています。一般の方には馴染みのない言葉だと思います。

このPNFストレッチ、当初はアメリカでリハビリテーションを目的につくられました。

他者の力を必要とするストレッチ

ストレッチと聞くと、運動前後のストレッチを思い出して、自分で筋肉をゆるめる運動を想像されるかもしれませんが、このPNFストレッチ、他者の力を必要とします。

伸ばそうとする筋肉に、他者(施術者)が抵抗を加えた状態で患者さんが自力で伸ばして行きます。こうすることで、神経を刺激して硬くなった筋肉を効果的にゆるめることができます。神経、筋肉などの働きを高め身体機能を向上させます。最大の収縮は最大の弛緩をよびます。

しかし、他者が抵抗を加えるので、痛みがひどい時や、高齢者には向きません。上で紹介したAさんの場合、痛みが軽くなってから行って効果が得られました。痛みの度合いを見ながらPNFストレッチを取り入れ効果が出たことを喜んでいます。

このPNFストレッチ、自分でできないかと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、一人でやるのはむずかしく、どうしても他者の力を必要とします。

当院ではこれからも、PNFストレッチの手技を積極的に取り入れて痛みの改善に尽くしていきたいと思っております。

さまざまな痛みにお悩みの方は治療院よしぐちまで相談ください。ご連絡お待ちしています。

自由が丘駅南口徒歩3分 奥沢駅徒歩5分の整体治療院です。

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