坐骨神経痛で強い痛みが出たり消えたりを繰り返したり長期間痛む時は注意

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坐骨神経痛といわれた方で、強い痛みが出たと思ったらウソみたいに消えたり、長期間痛みがよくならない方は注意してください。脊柱管の中に嚢胞ができて神経を圧迫していたり、腰椎間に骨棘ができて神経を刺激していることがあります。当院で治療を受けていただいている患者さんには、専門医に診ていただくことをおすすめすることがあります。

坐骨神経痛の強い痛みが出たり消えたりする時は注意して

痛みといえば、まず腰を思い浮かべる方が多いと思います。確かに腰痛の方はとても多いです。

ただ、腰痛も含めてお尻のえくぼから足先にかけて広く痛みやしびれが出る「坐骨神経痛」の症状がある方で、痛みがひどく出たり、ウソみたいに消えたりを繰り返す時は、注意が必要です。

最近、2例ありましたのでお知らせしましょう。腰椎脊柱管の中にできた嚢胞と、腰椎4番~5番間に骨棘ができて神経を刺激して坐骨神経痛を発症していたお話です。腰痛を伴わない坐骨神経痛は注意が必要です。

坐骨神経痛についての詳しい説明は、坐骨神経痛は腰痛からをまずお読み下さい。

脊柱管の中に嚢腫ができていた

60代の女性Aさんの話です。

2020年11月頃ひどい肩の痛みで来院されていたAさん。当時痛みがひどく、集中的な治療が必要と考え、週に2回の来院で2か月で完治しました。コロナ騒動もあり当院からも足が遠のいていましたが、久しぶりに連絡が入りました。

歩けなくなるほどの腰痛

Aさんは歩けなくなるほどの腰痛になってしまい、針治療に通っていましたがよくなる気配がなかったそうで、当院に連絡してきました。

「腰痛が出たときに直ぐに連絡していただければ」と伝えると、「肩の痛みがなくなってからは何年も連絡していないのに、痛みが出たからと自分勝手なことでいまさら連絡しづらかった。しかし、どうにも腰痛がよくならなかったので思い切って連絡しました」と話されました。

今回のAさん、性格はとても明るい方で施術中も笑いも絶えず、口コミにこのように投稿していただいた方です。

「50肩の痛みで整骨院、整体院、外科の診察に加え鍼治療も試しましたが全く効果なく知人にこちらの治療院を紹介されました。まず一から十以上に話を聞いてくれて施術も痛みが無く、でも終わったあとは痛みが和らいでいて、長年の疲労蓄積の為暫く通いが必要でしたがおかげさまで毎日笑顔で過ごせるまで回復しました。体の痛みはもちろんのこと、心の痛みも治してくれる治療院です。先日の帰りの挨拶は「あ〜楽しかった」と自然に口から出た事に自分でも驚きました。

よくなったと思ったらまた痛みに悩まされる

今回の腰痛の症状は2回のマッサージ治療でよくなり、Aさんも「では次回、3年後に来ます」と冗談を言って帰られました。

しかし、これで終わりではありませんでした。1週間もしないうちに「痛くて歩けなくなってしまった」と連絡があり来院していただき詳細を聞くと、腰の痛みではなく坐骨神経の痛みでした。坐骨神経痛は下記のイラストのように神経の走行に沿って痛みを発症します。

坐骨神経図

坐骨神経痛の原因は、まず腰椎ヘルニアや脊柱管狭窄症が考えられます。次に考えられるのは筋肉の硬さです。筋肉といっても、坐骨神経が走行している臀部・大腿二頭筋などのことです。それらの筋肉が硬くなって、坐骨神経を圧迫するのです。

話を聞きながら触診し、腰椎ヘルニアの好発部位である腰椎の4番、5番間の両脇を押圧しますが痛みはありません。腰椎狭窄症が原因の坐骨神経痛では、下肢の両側に痛みが出るのが一般的ですが、痛みは両側には出ていなく腰部の筋肉をマッサージしても筋肉の硬さは見受けられません。

とりあえず全身のマッサージ、特に腰部から臀部を念入りにほぐして終わります。終わった後は痛みが全くなくなり帰られました。

またしても突然の痛みに襲われる

やれやれと思ったのもつかの間。

また突然痛みがでて歩けなくなったと連絡がありました。患者さんを待っていると、来院した時には痛みが消えていました。この痛みの出かたは普通ではありません。

これはスタッフ堀内の時と同じだと半ば確信しました。この時のことは腰椎にできた嚢胞が原因の坐骨神経痛に詳しく書いてあります。

Aさんには「坐骨神経痛の原因が脊椎の中にあるのかもしれません。脊髄脊椎末梢神経外科での診察をおすすめします。脊髄脊椎末梢外科とは脳神経外科の一分野で、脊髄や末梢神経、脊椎の疾患や外傷、腫瘍を扱う診療科です。良い先生がいますので一度診察をしてもらってください」とお伝えしました。

椎間嚢腫が原因だった

Aさんは早速受診してMRI画像を撮ってもらいました。先生の診断は、腰椎4、5椎間嚢腫でした。この嚢腫が身体を動かす時に神経に触れ、神経痛を起こしていたようです。

その結果、動けないほどの痛みがでたり翌日には嘘のように痛みが消失したりすることを繰り返していたようです。幸いなことに治療は手術までに至らず、しばらく薬の服用で様子を見ることになりました。

現在のところ坐骨神経痛の症状は、あの時の痛みが嘘のように落ち着いています。臀部の筋肉を柔らかく保つように2週間に一度定期的に来院していただいてマッサージで全身のバランスを整えて様子を見ています。

腰椎4番~5番間に骨棘ができていた

もう一人の患者さんは、50代の女性Bさんです。

当院にご縁をいただいたのが2010年。当初ひどい首・肩のこりで来院され、その後現在まで健康管理の一環として、月に1回スタッフの堀内が身体を診させていただいています。余談ですが、当院では完全担当制にしています。担当制にすることで患者さんの身体の変化を細かく感じ取ることができます。

坐骨神経痛の発症

2023年6月に右側臀部の深部に痛みが出ましたが、ご本人は痛みの場所がはっきりと特定できないようでした。

スタッフがカルテに細かく記録を残していました。

左側腰部・臀部・大腿外側部に神経痛様の嫌な痛みがあり、臀部は特に梨状筋上孔にピンポイントの硬さ。両側腰部に硬結のある硬さ/大腰筋・内外腹斜筋の硬さ。腰椎4番左側に神経圧迫が出たものと思われ、腰部を中心にマッサージ・按腹・股関節周囲のストレッチなど施術、とあります。

仕事終わりの帰宅時には坐骨神経痛がひどく、しばらく休まないと歩けなくなっていました。

筋肉が硬くなったことが原因の坐骨神経痛ならマッサージでよくなっていきます。当院で1~2週間に一度、マッサージ、ストレッチを受けていただいていましたが、痛みが続きました。

最初は脊柱管狭窄症と診断された

原因を探るため整形外科の受診を勧め、10月に整形外科でレントゲンとMRIを撮りました。診断結果は脊柱管狭窄症とのことでした。整形外科では湿布薬を処方されて終わりでした。

Bさんは、脊柱管狭窄症と診断され、狭窄症では仕方ないと気持ちの上で納得はして痛みは多少和らぎましたが、やはり嫌なつらさがある様子がよくわかります。

セカンドオピニオンをすすめた

そこで、Bさんには、セカンドオピニオンをすすめました。すでに整形外科で脊柱管狭窄症と診断されているのですが、別な病院で診てもらうと原因や治療について別な見立てがあるかもしれません。

以前、整形外科に1年以上かかっているのに首の痛みが取れない患者さんが来院されたことがあります。その時に、セカンドオピニオンをすすめて別な病院で手術したなんてことがありました。この時の話は、首の痛みが1年以上治らないという記事に書きました。

スタッフ堀内が診てもらった先生が、現在、川崎幸病院に勤務して週一回月曜日に川崎幸クリニックで外来の患者さんを診ています。

Bさんが当院に来られたのが月曜日の午前中で、ちょうど先生の外来診察日です。

当院での施術後、スタッフが幸クリニックに問い合わせをすると、本日の午後なら予約が取れるとのことでした。Bさんに伝えると「今日は休みを取っているので、午後からも用事を入れてない」とその日のうちにクリニックに行きました。タイミングが合うとはこのようなことなのかとうれしく思いました。

骨棘が発見された

MRIの画像はすでに整形外科で撮ってあるので先生に診てもらうと、腰椎4番~5番間に骨棘ができていて、これが神経を刺激して坐骨神経痛を起こしているとのことでした。

骨棘(こつきょく)とは、骨のトゲ状の変形した部分で、筋肉の疲労がたまり骨に過度の負荷や炎症で骨の変形で生じると言われています。

また、先生曰く、「この骨棘は専門医でなければ見つけることは難しいでしょう。手術をするほどではありませんが薬で様子をみて、痛みが引かないようでしたら手術をしましょう」とのことでしたが、現在、痛みは出ていません。

引き続き当院で定期的にマッサージ施術を受けていただいてます。

Aさん、Bさんどちらも専門医に診ていただき薬で痛みが治まった症例でした。

腰に痛みがなく坐骨神経痛が出ている方は一度、治療院よしぐちまで「ご来院の上」ご相談ください。連絡お待ちしています。なお、幸病院および幸クリニックに紹介状を書くことはできませんので予めご了承ください。

自由が丘駅南口から徒歩3分、奥沢駅から徒歩5分の整体治療院です。

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